指圧は、日本で独自に発達、体系化された手技療法です。
私は、指圧には人の質を高めるポテンシャルが備わっていると思っています。
指圧の目的は、クライアントの疾患および日常的な身体の不調の改善、慢性化した障害の改善、健の維持・管理です。そして現在、指圧という手技は、日本だけでなく世界中に広まっています。しかし、共通している問題は、多くの施術者自身がキャリアーを積んでいく過程で体調を崩しながら(腰痛、肩こり)、施術を行っている事です。
私は、人を癒す専門家が、自身の体を壊しながら施術を行っているのは不自然だと、疑問を常々感じていました。何故なら、指圧は相手の自然治癒力を活性化させる手技であり、
施術者自身が自然の法則に従って施術を行わなくては、自然治癒力を働かせる事は出来ないからです。
指圧を行う際、体重を使う、腹を使う、リラックスする、本当にあなたは体を使えていますか?私たちは、今まで受けてきた教育システムの影響で、頭で理解した知識や個々のイメージの中で体を使おうとしています。しかし、個々の「正しい」と思っているイメージの殆どが自身の作り上げた「癖」です。
修養指圧コースでは、頭痛、肩こり、腰痛の為のテクニック、ツボを学んだり、決められ
た型を覚えたりする方式ではありません。
指圧を通じてお互いを知り、様々な原理を明確化させ、頭の中のフィルターを取り除いて、細胞レベルで自然の原理を理解するワークを行っています。皆で一緒に進化していく体系の場です。木で例えるなら、枝葉ではなく、根っこの部分に焦点を当てている感じです。根っこが健康であれば、自ずと枝葉は元気に育ちます。
その自然の原理、自由な体を手に入れるには、人間としてのバランスが必要です。
バランスとは、精神面、肉体面の両立で、周りで何が起きようが常に穏やかな状態(自然体)で対応できる事です。人格を高める事が結果的に自然の原理を理解する最短の方法と言えます。
修養とは道家からきた言葉で、精神をみがき、知識を高め、品性を磨き、人格を高めるよう努力すること。まさに自分が理想としている指圧に当てはまる言葉なので、「修養指圧」と名付けました。
クライエントだけでなく、施術者共に健康で豊かな心を得られる指圧、それが修養指圧のコンセプトです。一般的に分かりづらい、自然の原理を具体的に体感してもらえるような方法で行っていきます。
また、このコースの内容は、指圧以外にも応用できます。
物事の見え方感じ方がより深くなるため、家族、友達、職場での人間関係、(例えば相手との対立が無くなる、対人関係によるストレスが無くなる)。趣味(理解が深まり上達の速度が上がる)、仕事(仕事、業務の効率化)、ライフスタイル(ポジティブシンキング)等、多大な影響を与える事が可能です。
修養指圧のメソッドを1人でも多くの人が理解し、お互い共有することで、死ぬまで現役指圧師、または1人の人間として心身共健康で豊かな生活を送って頂きたいです。私自身もまだまだ指圧を修養している途中です。皆で共に進化していきましょう!
修養指圧を内容がより具体的に把握できる、オープンセミナーを各地で行って行きます。
渡邊 学